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低額譲渡について、法人の場合

2017年7月7日 [最終更新日]2020年1月20日 

カテゴリー:会計

今回は、前回ご説明させていただいた、取引の売買金額が時価よりも低い取引「低額譲渡」の続きとなります。
低額譲渡①では、「売る側」個人、「買う側」法人でのケースについて、税法上の取扱いをご説明させていただきました。

 

続けて、今回は「売る側」法人「買う側」個人、「売る側」「買う側」ともに法人の2つのケースをご説明させていただきます。

 

「売る側」法人「買う側」個人

「売る側」法人→実際に売った金額ではなく、時価により売ったものとして取り扱います。法人税法上、時価から実際に売った金額を引いた残りは、「給与」または「寄付金」として取り扱われ、「買う側」が役員または従業員の場合には「給与」となり、それ以外の者である場合は「寄付金」となります。

 

「給与」については、「買う側」が役員でも従業員でも税金(源泉所得税)がかかり、さらに役員の場合には、一般的には経費として認められず、源泉所得税とは別に、税金(法人税)がかかることとなってしまいます。

 

「寄付金」についても、低額譲渡において発生した場合には、一定額は経費として認められませんので、税金(法人税)がかかってくることになります。
なお、低額譲渡①において「売る側」が個人の場合は、時価よりも低い金額で売ったとしても、その対価が時価の2分の1以上であれば、実際に売った金額を取引金額とすることができましたが、立場が法人の場合は、この取り扱いはありません。取引金額と時価との差額の大小に関わらず、時価での取り扱いとなります。

 

「買う側」個人→「買う側」が役員、従業員の場合には、「給与」として取り扱われますので、上記のとおり、毎月の給与と同様に源泉所得税がかかります。
役員、従業員以外の個人の場合は、実際に買った金額ではなく、時価により買ったものとして取り扱います。時価から、実際に支払った金額との差額は「もらった」ものとして、一時所得(所得税)がかかります。

 

このように、「売る側」法人「買う側」個人の場合の低額譲渡は、「買う側」が「売る側」とどのような関係であるかによって、取り扱いが異なります。

 

「売る側」「買う側」ともに法人

「売る側」法人→実際に売った金額ではなく、時価により売ったものとして取り扱います。「買う側」が個人の場合は、法人との関係により取り扱いが異なりましたが、この「関係による取扱いの違い」は、「買う側」が法人の場合も同様です。

 

「買う側」の株主が個人やグループ関係のない法人の場合は、個人同様「寄付金」として取り扱われ、一定額は経費として認められませんので、税金(法人税)がかかってくることになります。
ただ、「売る側」の株主が100%一つの法人で、「買う側」がその一法人と親子関係、兄弟関係にあるなど、「法人による完全支配関係」にあるグループ会社である場合には、この例によらず、全額損金(経費)となりません。

 

「買う側」法人→「買う側」が法人の場合には、実際に買った金額ではなく、時価により買ったものとして取り扱います。時価から、実際に支払った金額との差額は「もらった」ものとして、受贈益として税金(法人税)がかかります。
なお、上記「法人による完全支配関係」にある場合は、「売る側」が全額経費(損金)とならなかったこととの対応関係で、「買う側」も全額益金となりません。

 

法人の場合は、取引金額の確認とともに、「売る側」「買う側」ともに相手先が自社にとってどのような関係にあるか、の事前確認が必要となります。

 

次回は、残る「売る側」「買う側」ともに個人のケースをご説明させていただきます。

 

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