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不動産賃貸業の確定申告における特別控除(青色申告と事業的規模)

投稿日:2017年07月21日(金)

カテゴリー:控除

不動産の賃貸を行う個人の方が確定申告をする場合、経費に上乗せして受けられる特別控除額は、申告の方法と貸付の規模で異なってきます。
今回は、不動産業に関する特別控除の金額とその判定基準について、ご説明いたします。
 

不動産業の確定申告における課税所得の計算

不動産業の確定申告における課税所得の計算は、以下の計算で求められます。
 
課税所得 = (収入 − 必要経費) − 特別控除額
 
もし、不動産業以外の所得(給与所得、事業所得など)がある場合には、合算して課税所得の金額を求めます。
 
この経費に加えて収入から控除できる特別控除額は、10万円と65万円の2つがあります。
 
すでに(収入 – 必要経費)の段階で赤字の場合には、この特別控除額を控除することができません。
また、(収入 – 必要経費)が10万円、または65万円より少ない場合にはその金額が限度となります。
それを超える利益が出ている場合には、0円より10万円の控除、10万円より65万円の控除を受けた後、税率をかけた方が節税となります。
 

特別控除額(10万円・65万円)の判断基準

この違いについては、「青色申告」と「事業的規模」が判断基準となります。
まず、「青色申告」をしているかどうかにより、特別控除を受けることができるかどうかが決まります。

青色申告を受けるための条件

青色申告を受けるためには、以下の条件を満たしている必要があります。
 
・青色申告をしようとする年の3月15日まで、または不動産賃貸事業を開始してから2か月以内に、「所得税の青色申告承認申請書」を所轄事務所へ提出
この場合には、開業の日から1か月以内に「個人事業の開業・廃業等届出書」の提出が必要です。
 
・1年間の売上、各種経費、損益の金額を記載した損益計算書、年の初めと年の終わりの不動産事業に関する資産や負債の金額を記載した貸借対照表を作成し、確定申告書とともに提出
損益計算書と貸借対照表を作成する基となった帳簿(複式簿記の形式で作成したもの)、請求書や領収書を5年〜7年にわたり保存する必要があります。
 
この「青色申告」の要件を満たした上で、10万円と65万円、どちらの控除を受けることができるかは、「事業的規模」により判断されます。
 

事業的規模とは?

「事業的規模」とは、不動産の貸付が社会通念上、事業と言って差し支えない規模で行われているかどうかを示すものです。
この事業的規模で不動産業を行っている場合には、65万円の控除を受けることができると判断されます。
「事業的規模」については、残念ながら明確な線引きが存在しないことが実情ですが、一定の基準が原則的な取り扱いとしてあります。

事業的規模の判断基準

・事業的規模の判断基準として「5棟10室」
賃貸を行っている不動産が、独立した家屋の場合にはおおむね5棟以上、または、独立した部屋の場合におおむね10室以上である場合には事業的規模として取り扱うという基準です。
なお、20室ある1棟をまるごと貸付けている場合は、20室として取り扱い、事業的規模となります。
 
・不動産業として取り扱われる賃貸は、建物だけでなく土地や駐車場も含まれる
一般的には、駐車場の賃貸の場合は5件(駐車場5台分) = 概ね1室として、駐車場以外の貸地の場合は1件 = 概ね1室として判断します。
 
事業的規模には一定の基準は設けられているものの、先に申し上げた「社会通念上」の判断が優先されます。
そのため、貸付の件数が5棟10室の基準を下回っていたとしても、賃料の規模などで事業的規模と認められることもあります。
 

不動産賃貸業では、青色申告と事業的規模で確定申告の控除を判断

不動産賃貸業を営んでいる場合には、確定申告の際に、青色申告であるかと事業的規模で控除を判断します。
確定申告の前に、これらの条件を確認して、しっかり控除を適用させましょう。

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