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個人事業主の税金から考える生命保険や年金の受け取り方(フリーランス向け)

2018年7月27日 [最終更新日]2019年2月15日 

カテゴリー:法人コラム

前回は、法人の保険についてメリットなどをお伝えしました。
それに関連しまして、個人事業主(フリーランス)の方の生命保険や年金についてご紹介します。

フリーランスの生命保険や年金

最近は、企業に属さずにフリーランスとして働く方も多いかと思います。
フリーランスには受け取れる退職金がないため、自ら退職金の代わりとなるものを積み立てている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
様々な年金や保険を活用して、老後のための準備や節税を行ったものの、受け取る際の取り扱いはどうなるのか、受け取り方で税額が変わるのかなど、弊社でもよくご相談いただきます。
それらの疑問に関して、まずは、生命保険や年金の取り扱いについてご説明します。

生命保険や年金の取り扱いについて

フリーランスの方が利用すると想定されるものについてまとめました。

老齢厚生年金

老齢厚生年金は、厚生年金保険への加入期間が1カ月以上ある場合、つまり、企業に1カ月以上勤めていた場合に受け取ることができます。
また、65歳未満で受け取る場合には、企業に1年以上勤めて、厚生年金保険料を1年以上納めることが必要です。
国民年金に上乗せして受け取ることができ、受け取った金額は雑所得として取り扱います。
 
年金保険に関しては、以前のコラム「社会保険(年金保険)」をご覧ください。

生命保険

生命保険に関しては、加入しているものによって多少異なりますが、支払う掛け金は経費として計上できます。
保険金を受け取る際には、雑所得として取り扱います。

小規模企業共済

小規模企業共済は、掛け金を経費として計上することができます。
この掛け金を元本割れせずに回収するためには、最低でも20年の支払いが必要です。
受け取る際には、一括受取か分割受取か、またはその両方を選んで受け取ることができます。
一括受取の場合は退職所得として、分割受取の場合は雑所得として取り扱います。
 
小規模企業共済に関しては、以前のコラム「経営者必見! 節税対策と退職金の準備ができる小規模企業共済」をご覧ください。

確定拠出年金

確定拠出年金は、掛け金を経費として計上することが可能です。
さらに受け取る際にも、一括受取と分割受取を選ぶことができます。
一括受取の場合は退職所得として、分割受取の場合は雑所得として取り扱います。
 
確定拠出年金の一括受取は、受取年の前年から14年以内に、他の退職所得金の受け取りがある場合には、退職所得控除金額の計算が異なる可能性があります。
 
企業年金に関しては、以前のコラム「個人型確定拠出年金(iDeCo)など、企業年金について」をご覧ください。

倒産防止共済

こちらは、掛け金を月額20万円まで、年間で最大240万円を経費として計上できます。
満額800万円を預けることができ、解約手当金として受け取る際には、収入や利益として計上します。
そのため、所得が少なくなった頃、例えば0に近くなった頃に受け取ることをお勧めします。
また、納付期間が40か月に満たない場合には、元本割れとなってしまうため注意しておきましょう。
 
詳しくは、以前のコラム「節税と倒産リスク回避を同時にできる!?中小企業倒産防止共済とは」をご覧ください。
 
これらすべてに加入して受取を考えている場合、かなりの金額となることが予想されます。
1度に受け取ってしまうと、税金はどのようになってしまうのか気になるのではないでしょうか。
保険や年金の受け取り方について、見ていきましょう。

保険や年金の受け取り方について

保険の返戻金や年金の受け取り方は、注意しておく必要があります。
老後のためのお金として積み立て、掛け金を費用として節税したつもりが、受け取り方によって税額が異なり、多く税金を納めてしまう可能性があるからです。
それでは、失敗しないように受け取り方についてご説明します。

保険や年金を受け取る際の計算方法について

分割受取の場合には、公的年金などにかかる雑所得として扱われ、一括受取の場合には、退職所得として扱われ分離課税が適用されます。
 
分割受取では、毎年受け取る金額に、分割する年数分の所得税がかかります。
 
受取金額年額の合計 × 所得・年齢に応じた割合 – 控除額 = 課税対象の雑所得
課税対象の雑所得 × 税率 – 控除額 = 所得税額
所得税額 × 分割年数 = 税額の合計

 

年齢 年金等の収入金額の合計額 割合 控除額
65歳未満

(収入金額の合計額が700,000円以下の場合、所得金額はゼロ)

700,001円から1,299,999円まで 100% 700,000円
1,300,000円から4,099,999円まで 75% 375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円
65歳以上 (収入金額の合計額が1,200,000円以下の場合、所得金額はゼロ)
1,200,001円から3,299,999円まで 100% 1,200,000円
3,300,000円から4,099,999円まで 75% 375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円

 
退職所得として一括受取の場合には、一時金としての所得税額がかかります。
 
(一括受取金額 – 退職所得控除額)× 1/2 = 課税対象の退職所得
課税対象の退職所得 × 税率 – 控除額 =退職所得税額
[払込年数20年以下:退職所得控除額 = 40万円 × 払込年数
払込年数20年超:退職所得控除額 = 800万円 + 70万円 × (払込年数 – 20)]
 

課税対象の退職所得額 税率 控除額
1,000円から1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円から3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円から6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円から8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円から17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円から39,999,000円まで 40% 2,796,000円
40,000,000円以上 45% 4,796,000円

 

具体的な計算について

小規模経済共済から受け取ることのできる金額を1,000万円(払込年数240カ月終了)、
確定拠出年金から受け取ることのできる金額を1,000万円(払込年数200カ月)、
として計算していきます。
 

①小規模企業共済

A. 1,000万円を65歳から分割10年で受取 + 国民年金(70万円/年)
(100万 + 70万)× 100% – 120万 = 50万円
50万 × 10% × 10年 = 50万円
 
B. 1,000万円を65歳で一括受取
(1,000 – 40万 × 20年)× 1/2 = 100万円
100万 × 5% = 5万円
 

②確定拠出年金

A.1,000万円を60歳から分割受取
(100万 + 70万)× 75% – 37.5万 = 90万円
90万 × 10% × 5年 = 45万円
 
(100万 + 70万)× 100% – 120万 = 50万円
50万 × 10% × 5年 = 25万円
25万 + 45万 = 70万
 
B. 1,000万円を60歳で一括受取
(1,000万 – 680万)× 1/2 = 160万
160万円 × 5% = 8万円
 
比較してみると、一括受取の場合は税額が安くなることが分かるかと思います。
もちろん、受け取り方や保険や年金にどれだけ加入しているかによって異なってきますが、多くの場合は、年数に気をつけて一括受取とすることで、税額を抑えて受け取ることができます。
また、取り扱いで説明した点を考慮すると、確定拠出年金を先に受け取り、5年以上の期間を空けて小規模共済金を受け取ることで、所得税額を少なくできます。
 
65歳までと65歳を超えてからの受取では、税額を計算する際に割合や控除額が変わってきます。
65際までの受取の方が、税額が大きくなる点には注意しておきましょう。

個人事業主の生命保険や年金は受け取り方に注意

生命保険や年金の取り扱いや受け取り方、計算方法についてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
確定拠出年金や小規模企業共済は、分割して受け取るより、一括で退職金として受け取った方が、所得税は少なくて済みます。
コラム「定年退職した翌年、住民税が大変な金額に? 退職金にかかる税金や納税」などもご確認ください。
 
もちろん、生命保険の種類や年金の掛金額・受け取り方によって、計算が異なってきます。
計算やご相談だけも承っておりますし、必要であれば個人に合わせた節税や税申告もご案内しますので、ぜひ当税理士法人フォーエイトにご相談ください。

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